第15回西洋館物語「明治学院インブリー館」(前後編)の上映会

港区白金の明治学院インブリー館は、都内に現存する最古の宣教師館。当時、学院で教える宣教師の多くは遠い築地におり、校内にその住居が準備された。1号館から5号館まであり、5号館にW.インブリー博士がいたことからインブリー館と名付けられた。1889年(明治22年)頃の建物で、2階建・木造瓦葺き、1870年代米国で流行した木造住宅様式に倣ったもの。建物の外部は下見板張りといわれる外壁仕上げ。内部は部屋ごとに異なるデザインの寄木板張りの床。日本にない工法が多用された。とはいえ基本的に国産の材料を使い、日本の大工仕事であるため、壁の仕上げに壁紙ではなく漆喰を用いるなど日本の技術も使われている。西洋館の多くは、和洋折衷であるのに対して、宣教師館は最も西洋的な特質を示す建物。そのためインブリー館は洋風住宅の変遷過程を知るための指標として貴重な存在といわれる。「生きた建築として保存する」考え方に基づきながらも、できるだけ当初の技法を生かして修復され、1998年国の重要文化財に指定された。

講師    近藤山子(映像プロデューサー)
日時    10月18日(日)15時~17時
場所    東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル306号室(スダ美容室)
参加費   500円
担当    西松典宏(090-9383-1933)n-nishimatsu@fol.hi-ho.ne.jp
会場が狭いため、参加ご希望の方は携帯電話か上記メールでご連絡下さい。