黑多弘文展
観察2 / 結び目
2024 年7月1日〜5日
15:00〜19:00
糸 鈴 水 草花 ケミカルライト ビデオプロジェクター
なぜここに移したのか?
玄関を照らす電灯が天井から外され欄間にビニールのひもで結ばれている。三和土を上がった壁の鏡も他の場所からここに移された。壁に取り付けるネジの力が鏡を扇の形に傷つけた。はじめからそのような姿であったと言わんばかりの佇まいでわたしを映している鏡のなかのわたしが須田さんになる。想像する、須田さんがヒモを結んでいる指を、ネジをつまむ指を、髪を結う指を。
須田さんのビニールひもの結び目に糸でもうひとつ結び目をつくり、その糸を向こうへ伸ばしさらに結び目をつくる、ただ繰り返し結ぶ、須田さんの指の動きにならって
さて
後ろからの灯りで整えたての髪は艶やか輝き扇の鏡の乙女が街へ