「 − + − 7 」

「 − + − 7 」
12/23(金)-25(日)
13:00-18:00

306号室には部屋がふたつあります。
着付けのために使われてた部屋とシャワールームです。今はプロジェクトの物置になっています。物置から備品を出して部屋に戻しました。
明治19年生まれの朔太郎は8歳下の乱歩に手紙を出し昭和6年に会いました。「パノラマ島奇譚」を高く評価していた朔太郎は、自分の体を食い尽くす蛸を水族館のガラス窓から見ているという散文詩「死なない蛸」を書いています。ふたりは浅草に行き木馬に乗りそれからいっとき散歩してアパートの小さな暗い部屋に連れ立って入っていきました。
ふたつの部屋は間仕切りの扉で繋がっているので真鍮の丸落しを外すとふたつの部屋はひとつになるのです。
わたしは窓かけのれいすのかげに立って居ります、
それがわたくしの顔をうすぼんやりと見せる理由です。萩原朔太郎「内部に居る人が畸形な病人に見える理由」