「三つの平面による構成」初日 (比留間雅人)

●一日目
初日、一応無事スタート。とはいえ、照明がまだだ。
306号室は夕方以降非常に暗くなるから、早く設置したい。
電球の照度と設置場所、センサの調整、センサの設置場所・・・等々、
まだまだ不確定要素が多い。
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夜、ITコンサルの知人と若手マーケティング研究者と会食。「度肝を抜くような斬新なアイデアを」という依頼は鵜呑みにしてはならない、という話に。日々の開発業務で煮詰まった発注者本人が、頭の体操をしたいだけかもしれない。単に組織の掲げるミッションとして上から下りてきただけかもしれない。ともあれ、提案をまとめる段になって「・・・で、市場規模予測も」という本末転倒な話に落ちることが多い。組織的な意思決定のトラックには、見通しが定量的に評価できるアイデアしかのらないからだ。発注者も受注者も、自分の仕事の成果を表現しなければならないのだから当然だ。のちに社会を革新することにあるアイデアだとしても、おそらくは組織内のこうした営みにあって、たまさか生き残ったものにすぎないだろう。そこに原因や理由、成功のパターンなどを求めようとする視線はかなり空しい。